みなみらんぼう 公式サイト
みなみらんぼう オフィシャルサイト
みなみらんぼう みんなの広場
みなみらんぼう 公式サイトのTOPへ
プロフィール
これまでに出版された書籍
これまでに販売されたCD
お問い合わせ先
ともだちの輪リンク
サイトマップ
みなみらんぼう 一歩二歩散歩 みなみらんぼう スローライフ
みなみらんぼう 青春の道標
みなみらんぼうのスローライフ
2003年〜2005年まで日経新聞夕刊に大好評
連載された“みなみらんぼうのスローライフ”が
帰ってきました。
ある人はなつかしく、又ある人は新鮮な共感を持って
らんぼうワールドをお楽しみください。
720ml瓶のウイスキーが1本で100万円、という広告を見た。
買うつもりなどもうとうないが、ついじっと見つめた。
100本の限定と書いてある。
ところがなんと端の方に「売り切れ」とことわりがある。
うーん、即日完売というやつなのだろう。
 売り切れたのに広告を出すなんて、罪だなあとため息をつく。
どこの誰が買ったのだろう。
広告の下部には、100万円のものが買えない人のために、安い(といっても1本10万円もする)ウイスキーが並べてある。
 いつだったか、サントリーの白州工場に取材でおじゃましたことがある。
そのとき「特別ですよ」と言って飲まされた、30年もののピュアモルトはうまかった。
油をなめたみたいにトロリと舌にまとわりつくので、ほんと舌鼓を打たざるを得ないのだった。
あの30年ものは、いったい広告のランクだと幾らするのだろう?などと考え、口をぽかんと開けている自分が情けない。
そばでカミさんが「ほらジャイアンツ1点よ」と言っているのに、上の空なんだから。
 ウイスキーといえば古い昔の話が思い出される。
おやじの宝物だったスコッチを、受験勉強と称して「11PM」を見ながら、ちょっとずつ飲んだことがある。
飲んだ分だけ、安ウイスキーを足して、ばれないようにしたわけだ。
 ある夜父に来客があり「とって置きのものですよ」ともったいぶりながら例のスコッチを出したからたまらない。
僕はふすま1枚隔てた隣室で、息を殺して成り行きを見守るしかなかった。
ところが客は「うっ」とうめいて僕の胆を冷やしたが、続けて「うまい!」と感嘆の声を発したので、心底ホッとしたのだった。
 しかし僕はその夜から、酒は値段じゃないよ、気分だよ。と思うようになったのだが、いまだに悟り切れない。
 先日はあるカメラ量販店で、幻の焼酎を見つけて息をのんだ。
何と720ml、2千2百円とある。
2本抱えてレジに行ったら、4万4千円と言われてドキリ、慌てて1本返した。
2万2千円の焼酎ねえ、うーん、ホロ苦い味です。
25.母、優子逝く > スローライフの目次へ > 23.神秘の孤島で清掃奉仕